今日はこんな疑問に答えていきます。
サッカーやっている人は、腰が痛くて思うようにプレーできないなんて経験がある人も多いかと思います。
そんなとき、ただやみくもに湿布や薬を飲んでも腰痛が解消されずに悩んでいるひとがほとんどです。この記事内では根本的なサッカーにおける腰痛について腰痛の専門家の僕がなるべく分かりやすく解説しています。
ちなみにサッカー歴も20年以上なのでぜひ参考にしてみてください。
この記事を書いている私は、元理学療法士で現役整体師のニャンちゅうです=^_^=
サッカーは小学校2年生~社会人までサッカーをやっていて、サッカー歴は20年以上。高校生の時は静岡の選抜チームにも入り専門学校では全国大会にも行きました。
現在は整体師として開業から5年目の2021年4月現在も月の予約が常に埋まり続ける腰痛専門の整体院を経営しています。計3万人以上の施術経験があるので参考になるかと思います。
✔ 本記事の内容
- サッカー選手がなりやすい腰痛は?
- サッカーでおきる腰痛の原因は?
- サッカーをやるなら毎日のケアは必須
- サッカーにおける腰痛にならない体の使い方
★この記事を読むメリット★
・サッカーで腰痛になる理由・原因が分かります。
・サッカーでなった腰痛の対処法が分かります。
・サッカーにおける腰痛にならない体の使い方が分かります。
では早速ですが解説していきますね!
サッカー選手がなりやすい腰痛は?
サッカーをやっている人で痛めやすい場所の一つが「腰」です。
いわゆる腰痛でプレーが思うようにできないという人が多いですが、その競技によっても体の使い方が大きく違うので、同じ腰痛でもそのスポーツの特性が出てきやすいです。
まずサッカーというスポーツの一番の特徴として挙げられるのが、やはり「足をよく使う」という点です。
とくに足の使い方としては「走る」とか「ボールを蹴る」などの場面が中心になってくるので足に負担がかかることで、結果として腰痛をひき起こしているケースが多くなります。
サッカーで生じる主な腰痛の種類は以下の通りです。
・脊柱管狭窄症
・すべり症・分離症
・仙腸関節炎
・脊柱起立筋炎
・筋・筋膜性腰痛
病院に行くと上記のような診断名が告げられることが多いですね。
私のブログ内ではよく力説しまくっていますが、まず抑えておいてほしい点は基本的に腰の痛みというのはあくまでも他の場所が悪いことによる「結果」でしかなく、実際に腰自体に問題があることは非常に少ないです。
多くの場合、サッカーにおける腰痛であっても例外はありません。
先ほどもお話した通り、サッカーは足を使うスポーツなのでやはり足に問題が生じているケースが多いのですが、多くの人は腰が悪いと思い込んでしまっているのでそのあたりを解説していきたいと思います。
しつこいですがまずサッカーにおける腰痛を改善しようとおもうのであれば、腰ではなく「足」を見ていく必要があるということです。
では具体的に足のどこを見ていくべきなのかを次に解説します。
サッカーで生じる腰痛の原因は?
サッカーによって生じる腰痛の原因は大きく分けて2つの可能性が高いです。
②骨盤の前傾が強くなりすぎている
股関節と骨盤に問題が生じていることが多いですね。
上記の2つの理由をもう少し深堀りしていきます。
①股関節に負担がかかりすぎている
股関節というのは通常、「多軸関節」といって動きが非常に多い関節です。
サッカーで生じやすいのはこの本来は動きが多いはずである股関節が硬くなり動かなくなってしまうことにあります。
もう少し正確なことを言えば股関節の動きをコントロールしている「筋肉」が日々のプレーや筋トレなどのトレーニングによって負担がかかり硬くなっていることで股関節の正常な動きを妨げているということになります。
股関節の動きの悪さを見るときに見るべき筋肉は4つでして、以下の通りです。
・大殿筋(お尻)←負担(大)
・大腰筋(お腹)
・内転筋(内もも)←負担(大)
・外転筋(外もも)
の4つの筋肉は股関節の動きの硬さを解消するには必要な筋肉になります。
サッカーでは特に大殿筋や内転筋などに過度に負荷がかかる傾向にあります。
またサッカーの場合、利き足の方に負担が集中すると思われがちですが、実は「軸足」の方に大きな負担がかかります。
例えば右足で強いシュートを打とうと思うと、軸足である左足の安定した踏み込みが必須です。
軸足である左足でしっかりと踏ん張れていないとロナウドやメッシのような選手でも強いシュートを打つことができません。
かといって、シュートを打つ側の足にも負担がかからないというわけではないので結論としては「両足の股関節の動きを回復させてあげる」ことが重要なのです。
もう一つの理由は骨盤の前傾です。
以下で骨盤の前傾があたえるに影響ついて解説します。
②骨盤が前傾しすぎている
骨盤は前傾した状態になると結果として「反り腰」のような状態になります。
サッカーをしている人は骨盤を前に傾けるような、筋肉に負担がかかりやすいです。
反り腰は背骨同士がぶつかる原因となりどうしても腰痛の原因になってしまうので、反り腰を改善するには骨盤の前傾を改善する必要があるのです。
また骨盤の過度な前傾は股関節の動きの悪さにも大きく関係しています。
慢性的な骨盤の過度な前傾はやがてヘルニアや脊柱管狭窄症、すべり症などにも影響するので日々のサッカーの練習で負担がかかり前に傾いた骨盤をもとの位置に戻すことはとても重要になるのです。
確かに世界トップ選手であるクリスティアーノ・ロナウド選手はドリブル時に骨盤を前に傾けることで腰を反り、ドリブル時の抜群のスピードを生み出すことができています。超一流選手は骨盤の傾きを場面に合わせてコントロールできるので腰痛などのケガが少なくて済みます。
しかしこれはワールドクラスの選手の話であり基本的には骨盤の前傾は非常に腰痛の原因になりやすい姿勢なので注意が必要です。
上記で解説した股関節と骨盤の状態を改善しようと思ったらそのままプレーを続行するよりも一時的にプレーから離れて腰痛を改善させることに注力したほうがいいです。
以下でもう少し深堀りしようと思います。
早めに腰痛を治したいならサッカーから「2週間」だけ離れよう!
サッカーで生じた腰痛を改善したいと思ったら、いままでのプレーを続けながら治そうとするのは正直ナンセンスです。
私自身も学生時代、「仙腸関節炎」という状態で腰痛に悩んでいましたが一度プレーを始めてしまえば、加減したプレーや自分を抑えたプレーというのはとてもつまらないし、歯がゆいし、しんどいからです。
実際にプレーを始めてしまえばついいつも通りにおもいっきりプレーしてしまうので、やはり体に負担がかかってしまいます。
この結果は当然ですが治りません。
なので本音を言えばプレーをしながら腰痛を改善するのはあまりおすすめできません。
ですが、本気で腰痛を改善しようと思うのであれば、やはり2週間以上の休みを作り腰痛を治すことをまずは優先するべきです。
プロのサッカー選手でも普通に練習と試合をこなしながらケガを治す選手がいないのと同じです。(プレーを一時中断し治すことに専念し、別メニューですこしずつ再開します)まずは2週間ほどプレーを控えてみて、腰痛を治すことだけに集中します。整体などに治療に通うことや自分でストレッチをやるなどの体のケアにだけフォーカスしてみてください。身近に体の使い方などにも詳しい先生がいれば動作についてもきいてみるといいです。
様子をみながら少しずつ再開していくイメージです。
治療とプレーを並行して行っているとどっちつかずとなり慢性化する可能性が高くなるので要注意です。
サッカーで腰痛にならないように必要な「動き」を見直そう!
例え治療をして腰痛が落ち着いても腰痛の原因になるような動きのクセやプレーのフォームを見直すことは再び腰痛を起こさないためにはとても重要です。
例えば、プロ野球選手のピッチャーなどは肘や肩を壊すとそのあと投球フォームを変える傾向にあります。それは今までと同じ体の使い方をしていると同じようにケガをするからです。
今回は5つの動作について解説していきます。
③スローイン ④トラップ ⑤ドリブル
上記の5つについてサッカーにおけるいろいろな動きを見直してみましょう!
①シュート
基本的に強いシュートを打つときに大事なことは2つで股関節の後ろへの可動域と軸足です。
シュートを打つときに大切なことはボールに足を当てることよりもボールに足が当たるまでの課程が重要です。
股関節の後ろへの可動域
実は大切なのは後ろに振りかぶる時です。
キャプテン翼のように大きく後ろに振りかぶる、あの可動域が欲しいです。
強いシュートを打ちたいと思ったら足を後ろに引く動作が重要になります。あとはコンパクトにボールの芯をとらえるように当てるだけです。(ロナウドやメッシはシュートの際の振りがコンパクトなのに強いシュートが打てています)一般的には後ろにうまく足をひくことができないということはイコール股関節の動きが悪いということです。
この股関節の動きの悪さは腰が過剰に動いてしまう原因になります。
シュートがうまく打てない人は股関節も動かないので腰痛をひき起こすのです。
軸足の向き
もう一つはやはり軸足です。
軸足のつま先の向きに注目するといいです。
自分がシュートを打ちたい方向に軸足のつま先をしっかりと向けて体重をかけることです。この軸足がシュートを打ちたい方向とは逆を向いていると力が伝わらずに体に過度な負担を掛けます。
続けていると疲労の蓄積が起こり腰痛をひき起こす原因となります。
➁ターン
繰り返すような切り返しやターンはとても腰に負担をかけやすいです。
そもそも腰はねじれの動作にはとても弱い構造をしているためサッカーで必要な繰り返しのターンや切り返しなどは腰痛をひき起こす原因となります。
腰がねじれてしまう原因として足首や股関節、胸椎(肩甲骨周り)の可動域の減少が影響します。しっかりと足首や股関節、胸椎の可動域を確保しておくことが重要です。
ターンに関しては、ターンした直後の1歩目がいかにスムーズに出すことができるのかを意識したほうがいいです。これは格闘技やその他のスポーツでも共通した部分があります。
一時的に動きが停止するターンのような動きは、次への動きだしをいかにスムーズに持っていくかを考えてあげると故障しにくくなります。
③スローイン
スローインも腰痛の原因になってしまうことがあります。
背中の筋肉である広背筋などに負担がかかり腰痛を引き起こすケースです。
サッカー選手は足の動きに関しては上手な人も多いですが、手の動きは苦手な人も意外と多いです。最近では高校生でも質の高いロングスローができる選手も多くなっていますが、スローインの上手な選手は多くの場合、体全体を使ってスローインが行えていますし、うまく力が抜けています。
反対にスローインによって体を痛めてしまう選手はやはり手投げになっているケースが非常に多いです。
これは野球におけるピッチャーなどでも同じことが言えます。
④トラップ
サッカーにおけるトラップは次の動作がしやすいような位置にボールを置くということがとても重要です。
トラップをした後はシュートかパス、もしくはドリブルという次へのアクションを起こします。
トラップで重要なことはあらかじめ次の動作を必ず頭に入れておくことです。想定内の状態にしておくことが腰痛などのケガ防止につながります。
次のアクションが想定できていないと、ボールがきてトラップしてから次の動作を考えようとするので遅れます。この時、不意に体を動かす必要性が出てきてしまいます。要するに準備ができていない状態で次のアクションを起こすので、体に無理がかかります。
またトラップの質も腰痛に直結します。
トラップがうまくできないと、足元に収まらないので何とかボールを自分の操れる範囲に収めようとします。この時に想定外の動きがはいってしまい筋肉をいためてしまうということが起きるのです。
⑤ドリブル
最後はドリブルです。
上手な人はボールの扱いがアウトサイドを使ってドリブルを行っている場合が多いです。
アウトサイドでボールをコントロールしていると次への動作に移りやすいからです。ドリブルが上手な人はドリブルだけではなくいろいろな選択肢を瞬時に選べる状況を自分で作っています。
お手本にしたいのネイマールやメッシです。トラップやターンと似ている部分があってドリブルの後には次のアクションが待っています。
その次へのアクションをいかにスムーズに自分が思っている通りに持っていくかという部分がドリブルにおいてもとても重要です。
個人的にはアザールというベルギー代表の選手のドリブルがとても好きです。
上半身が柔軟で強い緩急をつけながら常に相手の逆を突くような動きを自分が思うように仕掛け連続するようなドリブルをしているからです。
常に自分から仕掛けているという点でドリブルの中でおきる切り返しやターンにおいても自分で想定内なのでケガをすることは少なくなります。
ドリブルをすることだけを考えるのではなく、他の選択肢も常にちらつかせていると自然と周りが見れるようなボールの持ち方に変わると思います。
サッカー後のクールダウンは手抜きしがち【腰痛になる人の特徴】
サッカーをやったことある人なら分かると思いますが、サッカー後のクールダウンは結構手を抜きがちになります。
これ結構サッカーあるあるだと思います。
どうしてもグダグダになりやすい傾向にあり、やはり練習や試合後はかなり動いた後ということもあり、疲れているのを理由に体のケアに関しては手を抜きがちになってしまいます。
でもこの練習後や試合後の体のケアをしないことが実は腰痛につながってしまいます。
練習後のケアは、プロであれば「次の試合に向けての準備」がもう始まっているということと同義です。プロはクールダウンに対する考え方が違うのです。
疲れていてもストレッチなど練習後のケアをしっかりと行うことで腰痛を含めたケガの防止につながるのでサッカー後はクールダウンにしっかりと時間を割きましょう。
股関節のストレッチや筋肉をほぐす方法は以下の記事内でも解説していますので参考にしてみてください。
サッカー選手なら試合後のケアは次への「準備」
元日本代表の本田選手がよく言っていましたが、「準備が全て」という言葉がいつも個人的には印象的でした。準備をしっかりすることで結果はついてくるということをその一言から感じることができたからです。
プロの選手であれば仕事としてサッカーをしているので、体のケアも一つの仕事として行っている選手は多いです。しかし一般的には仕事ではないためにサッカー後の体のケアに時間を割かない人が圧倒的に多いです。
腰痛は当然その結果です。
サッカーをするうえで腰痛があるというのは準備ができていないのと同じ意味です。
プロのサッカー選手のレベルになれば1試合でかかる体への負担は計り知れません。
ケアをしていてもケガをすることはいくらでもあるのでケアをしていなければそのリスクはさらに高くなってしまいます。
パリサンジェルマンのネイマールやバルセロナのメッシなど世界で活躍するスーパースター選手でさえも有名な話ですが「グリッドフォームローラー」を使って体のケアはしっかりとしています。
もちろんプロは専属のトレーナーがついているのが普通ですが自分でもいろいろな道具を使ってケアをしています。グリッドフォームローラーはサッカーをやっているなら一つは持っておくと日頃から自分で体をケアできるのでとても便利です♪
まとめ
いかがだったでしょうか?
サッカーでおきる腰痛にはサッカー特有の動きが関係していることが多いです。
●サッカーで起きる腰痛は股関節の動きと骨盤の前傾を見るべき
●早めに腰痛を改善したいなら2週間サッカーから離れてまずは治すことに集中しよう
●サッカーでケガをしないような動き方を身につけよう
●サッカー後のクールダウンは次に向けての準備なのでしっかり取り組もう
腰痛が生じる仕組みを理解して、少しずつ自分のプレーや体の管理方法に落とし込んでいきましょう。
世界でも全くケガをしないプレーヤーは珍しいですが、あなたが知っているような世界でも活躍している選手はやはりケガが少ないことが特徴です。
いい選手になろうと思ったらサッカーをやるだけではなく、動きの仕組みや、体のケアまで意識を持つことが重要です。
ぜひサッカーで腰痛を発症してしまい困っている人は参考にしてみてください。
サッカーの話になるとテンションが上がりますが今日はここまでになります。
ではまたニャ~=^_^=
今はコルセットをしながらできる範囲でプレーしていますが、常に腰を気にしながらサッカーを続けるのがつらいです。まだまだサッカーを続けたいので腰痛の治し方とか予防の方法を知りたいです。
誰か教えてください。